「オペラント条件付け」の中でも「やめてほしい行動」を減らすようにトレーニングをする「負の罰(弱化)」について今回はお話していきます。
その方法が「タイムアウト法」です。
アメリカの教育でも取り入れられているタイムアウト法。
どういうものなのか説明していきます。
【タイムアウト法って何?】
アメリカ発と言われるタイムアウト法。
子供が望ましくない行動をとり続け、さらに言うことを聞かない時に、行動を中断させて「一定の場所」に移し、考える時間を与えるというもの。
冷静になる時間と考える時間を与えることで、自分が何をやるべきなのかその行動が正しいのかを自発的に判断させるものです。
自立を重視するアメリカならではのしつけともとれるこのタイムアウト法、日本でも徐々に取り入れられています。
【犬のトレーニングにも有効!】
この「タイムアウト法」は犬のトレーニングにも有効です。
主に「やめてほしい行動」に対するしつけで使えるテクニックにもなります。
今回は「噛み癖」を例に説明しましょう。
遊んでいる最中に興奮して手に甘噛みした時、ピタッと遊ぶのをやめてしまいます。数十秒だけ無視をしましょう。
この時、一切声をかけてはいけないし、わざわざ閉じ込めることもしなくてよいです。
数十秒たったらまた同じように遊び始めましょう。
遊ぶ→歯が当たったら無視→遊ぶを繰り返していくと、歯が当たったら遊んでもらえなくなることを学習し、甘噛みがなくなっていきます。
これは甘噛み以外の行動に対しても有効です。
「吠える」に対しても有効ですが、こちらはいくらか根気が必要になってきます。吠えに関してはまた別の時に詳しくお話ししましょう。
【タイムアウト法の注意点】
・全員で同じトレーニングを!
家族でお世話をしている家庭がほとんどだと思います。
そうするとしつけは誰がメインでやって、他の人はお手伝い程度みたいになりかねませんよね。
タイムアウト法を実践するときには、全員が同じ意識でもって行うことが大切です。
これが中途半端になってしまうと「間欠強化」といってかえって助長してしまう原因になってしまいます。(お母さんは厳しくするけど、たまにお父さんがおやつあげちゃうとか。。)
ただ、無視をする過程でクンクンと悲しそうな目でこちらを見てくることがあり、その誘惑に負けて甘やかしてしまいがちになるので、そこはグッとこらえて無視に徹しましょう。
・やりすぎてはダメ
無視をする過程で必要以上にやりすぎてはいけません。
甘噛みをした時に怒鳴ったり、わざわざケージにいれて反省の時間を作るなど、あまり過激にやりすぎるとかえって逆効果になりかねません。
タイムアウト法は繊細なトレーニングになるので適切な判断が必要です。
あくまで数秒無視をすることを念頭に置いてトレーニングをしていきましょう。
【まとめ】
このトレーニング方法はすぐに効果が出るかどうかは個体差があります。
すぐに覚えなかったとしても根気よくトレーニングを続けましょう。
年を取ってからでもスピードは落ちこそすれ、必ず覚えてくれます。
トレーニングは続けることが大事なのです。
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